コラム

通信犯罪にご用心

2004年11月20日   杉並区の広報を見ていたら、区内の犯罪が減少傾向にあると出ていた。空き巣は17%、ひったくりは37%も減少したらしい。代わりに増えたのが詐欺などの知能犯で、67%も増加している。なかで・・・

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2007年問題の答え

2004年10月20日   年を取るのは素敵なことだと思いませんかと歌う中島みゆきの歌がある。中島みゆきは、私と同じ昭和27年生まれで、いわゆる団塊の世代が大きなローラーのような勢いで通り過ぎた直後の世代になる・・・

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負ける側にいたい

2004年9月20日   1937年から1945年にかけての日中戦争・太平洋戦争で、日本がどれだけの戦費を費やしたか調べてみると、1,650億円である。これはしかし、当時の物価で一般会計歳出の20年分に相当する・・・

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幸せの正体

2004年8月20日   建築家の資格制度は当然のことだがそれぞれの国によって異なっている。ところが、アメリカは中国と手を結んで国際標準化の名の下にその資格をアメリカ型に統一してしまったという。とすると、この小・・・

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幌馬車の歌 

2004年7月20日   戦前の日本で流行したという『幌馬車の歌』。どんな歌だろうか。どうしても聞いてみたくて、レコード屋を探したが、どこにも置いてなかったので、通信販売でCDを取り寄せて聞いてみた。 「夕べに・・・

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台湾旅行

2004年6月20日   いくつもの原稿の締め切りに追われてそれどころではないのだが、司馬遼太郎の『台湾紀行』を読み出したら止まらなくなった。シバリョウはどちらかというとポピュラー過ぎて敬遠してきた部類の作家な・・・

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ささいな理由

 2004年5月20日   新聞を開くと、車のトラブルに関連して起きた殺人事件のニュースが出ていた。それに限らず、世の殺人事件の多くは、取るに足りないようなことが原因で起こるささいな口論が動機になっているという・・・

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言い知れぬ闇

2004年4月20日   皆とは言わないまでも、人はそれぞれに言い知れぬ闇を抱えて生きているんだなあと思ったのは、エコノミストの植草某の事件を聞いてである。テレビで見ると、喜怒哀楽の薄い淡泊そうなところがきっと・・・

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怖い話

2004年3月20日   この世で一番怖いことは何だろう。ユダヤ人の少年ハロルドが強制収容所での経験を綴った『ラスト・サンライズ』を読みながら、ガス室へと続く長い行列の中にいる怖さが伝わってくるのは、昔の学校生・・・

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元気ですか?

2004年2月20日   日本人の学生と中国人の留学生を見ていて感じるのは、明らかな元気の違いである。今にも死にかかっている魚と、それを狙っている野良猫ぐらいの差はある。外国に来ているという点を割り引いても、中・・・

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時間を超えて

2004年1月20日   金嬉老の立てこもり事件ですっかり有名になった寸又峡温泉の旅館にいて、いのしし鍋をつつきながらテレビを付けたら、ブラウン管の中で太ぶち眼鏡の小渕さんが平成と書いた紙を掲げていた。それが平・・・

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サンタのひげ

2003年12月20日   あわただしく1年中走っていたような年だった。師走というのはそのことを深く自覚し反省する月なのかもしれない。そんなある日、西洋史が専門の偉い先生に浅草の「どぜう屋」に連れて行っていただ・・・

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痛みに堪えて

2003年11月20日   痛いというのは大変なことだとあらためて思い知った。“死は生の苦しみからの解放だ”などと普段うそぶいていても、いざとなると痛みにはからきしである。痛みに堪えてと誰かさんは言ったが、そう・・・

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危ない綱渡り

2003年10月20日   人の生活にとって慣れというのはとても大切なことだと思う。傍目には死にそうな力仕事も案外慣れている本人は平気だったりする。慣れていないと、身体もだが心もしんどい。めったにしない車の運転・・・

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磁力と重力の彼方に

2003年9月20日   磁気治療器というのを私は信用していない。自分で使ってみたことがないのと、使っている人を見ても、とても効果がありそうには見えないという理由からである。ワラにもすがる思いでいる人には申し訳・・・

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二つの贈与税

2003年8月20日   たまには、税金の話をひとつ。 最近あらためて思ったんですが、贈与税というのは“贈与させない税”のことだったんですね。110万円の基礎控除というのがありますが、あれは小額不追求といって、・・・

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街灯の下で

2003年7月20日   夜道を歩いていたら、前を行く若い夫婦らしい二人連れの話し声が聞こえてきた。夫婦だと思ったのは、二人ともジャージを着ていて身なりに無頓着な風だったからである。「そうだろう。だから俺が言っ・・・

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貧乏父さんの経済学

2003年6月20日   商売に、金持ち父さんを相手にする商売と貧乏父さんを相手にする商売があるとしたら、今は貧乏父さんを相手にする商売の全盛期である。何かというと、まずテレビや新聞などのマスコミ産業がある。た・・・

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常に自分が正しい

2003年5月20日   このところのカラスの多さは不気味である。カラスはいつの間にどこから入り込んだのか、東京の空を我が物顔で飛び回り、開き直った密入国者のようにゴミをあさり、けたたましく勝どきの声をあげる。・・・

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恐るべき現代

2003年4月20日   飯島耕一の詩集『宮古』に触発されて沖縄の宮古島に飛んだのは四半世紀も前の夏の終わりだった。9月も半ばを過ぎてもう真夏の喧騒は遠のいていたが、肌を焦がすような日差しは少しも衰えていなかっ・・・

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水の流れのように

2003年3月20日   昔の人の伝記は、だいたい波乱万丈で面白い。その点最近は時代が味気なく社会がつまないせいか、ほとんどの人の生き方に面白さが感じられなくなっている。ところが、この3月から日経新聞の『私の履・・・

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幸福でない社会

2003年2月20日   子供のころに見た映画の中で一番印象に残っているのは『キクとイサム』、それから『にあんちゃん』である。調べてみると、どちらも封切られたのが昭和34年になっている。ちょうど小学2年生のとき・・・

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平和軒のラーメンはお好きですか

2003年1月20日   男女共同参画社会を推進する女性団体の会合に参加する機会があった。もちろん男性の参加者は圧倒的に少ない。名刺を交換すると結構お偉方である。その中の一人が挨拶に立った。いかにも挨拶慣れして・・・

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させていただいて、よろしかったでしょうか

2002年12月20日   電車に乗っていると、ときどき「ドアを閉めさせていただきます」という気持ちの悪いアナウンスが聞こえてくる。そんなもの、させていただいてどうするんだ、と言いたくなるのは、子供の頃、電車派・・・

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貧乏な日本

2002年11月20日   高田馬場の表通りから『ユタ珈琲店』が消えた。いつものようにコーヒーを飲んで帰ろうとすると、ウェイトレスから「お客様」と声をかけられ、一瞬うろたえたが、「今月いっぱいで閉店することにな・・・

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勉強しまっせ夜更かしの社会

2002年10月20日   勉強が出来る子には2種類ある。一つは余計なことを考えたりしたりしても勉強ができるというタイプ。これはめったにいない。もう一つは単純で余計なことを考えたりしたりしなかったから勉強が出来・・・

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グリコのおまけ

2002年9月20日   お菓子とおもちゃをセットにしたものがちょっとしたブームになっているらしい。コンビニをのぞいていたら、チョコでくるんだ動物模型や小さなぬいぐるみとキャンデーのセットなどと並んで、おまけ付・・・

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世界中の誰よりも

2002年8月20日   人気女優の結婚のニュースを聞いたりすると、昔は相手がうらやましいような気がしたものだが、最近はたいへんだろうなあと忖度する。おそらく人気女優の家事能力はゼロに近く、衣類は投げ散らかし、・・・

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鮑のステーキ

2002年7月20日   銀座の伊東屋からもらってきた『銀座百点』をめくっていたら、和光のレストランの宣伝に、鮑のステーキのメニューが載っていた。なんともうまそうに見える写真だなあと眺めながら、鮑のステーキでよ・・・

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一人分のたいへんさ

2002年6月20日   日本国債の格付けが下がって、チリよりも低く南アフリカやポーランド並みになったという。格付けというのもなにやら胡散臭く、眉に唾を付けたくなる代物だが、チリというとすぐアルゼンチンを連想す・・・

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