その顔が見たくてならない
2019年11月20日 頼山陽の書は、「なんでも鑑定団」に出品されて、百万とか二百万の高い評価が付くこともあれば、偽物として五千円で片づけられることもある。頼山陽とは、そも何者ぞ。頼山陽は、広島藩の儒学者の・・・
2019年11月20日 頼山陽の書は、「なんでも鑑定団」に出品されて、百万とか二百万の高い評価が付くこともあれば、偽物として五千円で片づけられることもある。頼山陽とは、そも何者ぞ。頼山陽は、広島藩の儒学者の・・・
2019年5月20日 辞書を引くのは、楽しい。なぜ、楽しいのか。辞書を引くときには、自分がいたらないことを認めて、降参して頼っているという感じが、思わず知らず絶対者に帰依しているような充足感を引き出されてい・・・
2019年4月20日 クリント・イーストウッド監督・主演の映画『運び屋』が話題になっている。麻薬の運び屋になった90歳の老人が主人公である。クリント・イーストウッドの映画は決して期待を裏切らない。ダーティー・・・
2019年1月20日 獅子は千尋の谷に我が子を突き落とすというが、もし今の時代にそれをやったら、どうなるか。獅子といえども、ただでは済まない。動物界からの引退まではないだろうが、さすがに百獣の王の地位からは・・・
2018年12月20日 夏目漱石と高浜虚子がやってくるというのだから、ずいぶん贅沢な大三十日(おおみそか)だ。誰の句かといえば、正岡子規である。明治28年、柴田宵曲の『評伝正岡子規』には、漱石が松山から出て・・・
2018年7月20日 ほぼ1年にいっぺんだが、墨田川にかかる中央大橋を徒歩で渡って佃の方へ行く。といっても、大した用事ではない。1年にいっぺんの仕事で出かけたときに、八丁堀の方から何人かで連れ立って昼飯を食・・・
2018年5月20日 新宿の靖国通りから区役所通りに折れて、一つ目の路地を右に入ると新宿ゴールデン街の入り口を示すゲートがある。そこから、迷路のように入り組んだ路地に足を踏み入れると、白人の観光客が多いのに・・・
2017年10月20日 背中にリュックを背負っているリュック族がじわじわと増えている。電車の中などで、前にも後ろにも、右にも左にもリュック族がいて囲まれてしまうと、なんだか終戦直後の買い出し列車を思い出しそ・・・
2017年9月20日 「司馬遷は生き恥さらした男である。」の書き出しで始まる武田泰淳の『司馬遷』に、歴史家の兄弟の話が出てくる。時の権力者がその君主を殺した。歴史家がそのことを記録したら、けしからん奴だと権・・・
2017年6月20日 本は二度も三度も読んで初めて本当に読んだことになるんだという気持ちにさせられたのは、森鴎外の『渋江抽斎』を何度も読んでからである。読み終えてしばらく経つとまた読み返してみたくなり、いつ・・・